引越しの際、方位や家相を気にする日本人の方は多数いらっしゃいますが、そのタイミングにこだわる方はあまり多くないようです。そこで、今回は、引越しと天沖殺の関係について解説いたします。 転勤等やむをえない場合(受動的な要因)はいたしかたありませんが、自らの意思で引越しを決断する場合、そのタイミングが運勢へ与える影響は少なくありません。 何年か前に、マスコミ等で天沖殺(てんちゅうさつ)について多く取り上げられた時期があるため、この言葉に聞き覚えのある方も少なくないと思います。 まずは、天沖殺(別名、空亡)の意味について、ご説明いたします。 これは、時間と空間が織り成す不自然融合のときを意味する、干支(えと)の出現によって生じた理論です。 自然界の有形無形のエネルギーというものは、時間と空間に分類できます。 干支は、十干(甲乙丙丁…)と十二支(子丑寅卯…)の組み合わせにより成り立ちますが、十干は空間、十二支は時間を意味するものです。天沖殺というのは、この空間が無の状態を示します。 時間というものは、当然止まることはありませんが、人間の生存期間には必ず、天の神が人間に味方しない時期があると考えられたのです。(約3千年前から、道教、儒教の世界で活用されたと考えられています) 天沖殺のときは、人間が自分自身のエネルギーを現実の社会において再現しても、それを受け止めてくれる空間が存在しない状態をさします。 人間が、積極的に行動を起こし、自分自身のエネルギーを社会に対して発揮しようとすればするほど、無になって戻ってくる度合いが大きいと考えられるのです。 外界に向かう陽の働きを能動的と考え、内界に対する陰の働きを受動的と考えたとき、天沖殺は外界への能動的エネルギーを破壊することになります。 よって、人間個人が、内界に対する心の形成を試みたり、行動による成果を期待せずに練習や勉強に励むことなどにより、天沖殺現象は現れにくくなると考えられます。 天沖殺は、自分自身の現実的な枠が取り払われるときであり、精神の統一を欠きやすく、多くの誘惑にかられやすい状況に置かれてしまいます。今まで踏ん切りが付かなかったことに対して決断しやすく成る傾向がありますが、置かれている状況を理解し、細心の注意をもって事にあたることが大切です。 また、意識的に天沖殺時期をを活用し、自らの枠を越えた現実的行動を成す事も可能ですが、結果的には成果が得られないケースが多いので注意が必要です。 宿命上で見る縁のない人との出会いも、この天沖殺の時に訪れることが多いので、冷静な判断が大切です。 「引越し」は、自分を取り巻く環境を大きく変化させる行動であり、結果的に社会からの影響を多大に受けることになります。 現実的な社会活動に大きな影響を与え、外にエネルギーを発する事といえる「引越し」と「天沖殺」の間には、目に見えない因果関係が存在しているのです。 天沖殺における引越しや、新たな能動的な行動(開業、結婚等)が運勢に与えるその影響は、とても大きいものと考えられます。 引越しを良い転機とするためにも、是非ご参考にされてはいかがでしょうか。 『天沖殺の引越し』につきましては、家主の方を第一に、配偶者の方を第二にお考えください。 尚、天沖殺は、特にその年に現象が強く現れます。 月の天沖殺(毎年2ヶ月間全ての人に訪れます)は年の天沖殺ほど強くはありませんが、同様に影響が現れます。 可能であれば、その月の引越しも避けることをお勧めいたします。 各人の天沖殺につきましては、四柱推命等の占いサイト等でご確認下さい。 |
◇十二支と天沖殺月の関係 ◇十二支と天沖殺時間の関係 (翌月の節入り前日までを当月と考えます) |
天沖殺からみるその人のタイプ 天沖殺の現象 【宿命学鑑定 史気学研究室】 『住宅設備の総合チャンンネルHOUSING STAFF』 ![]() COPYRIGHT(C)2004 ハウジングスタッフ 史気学研究室 |